— 民謡クルセイダーズは今後どんな存在になっていくと思いますか?
民謡クルセイダーズのほかにも、アラゲホンジや馬喰町バンドなど、
日本民謡を素材にした新しいポップミュージックの創造に燃える若いバンドが続々と登場しているし、
日本民謡のレコードだけでクラブやパーティを沸騰させる傍ら、埋もれた民謡の復刻レコード化にも奮闘するDJチーム俚謡山脈も注目を集めている。
いろんな見方がありますからね。はっぴいえんど中心で捉える歴史観も説得力はありますが、
いずれにせよ民謡については「みんな軽視しすぎていたのではないか?」と思いますね。
実際、それは自分が民謡クルセイダーズのアルバムを聴いて身をもって感じたことです。
いずれにせよ、民謡クルセイダーズは日本の音楽リスナーに命題を突きつけている感じはあると思いますね。「ポップスの100年ほどの歴史の中で、僕らこういう考え方でよかったの?」みたいな。
民謡って、四拍子ではない非西洋的な譜割りがされていて、
合いの手とか歌ごとの塊でみんなリズムを取っているんですよね。
それがフックになっているのですが、
民謡クルセイダーズはそうした割り切れない音楽を割り切って、馴染みのあるリズムにハメている。
それがおもしろい化学反応を生んでいると思いますね。
そしてワールドミュージック的要素の中に民謡成分があるからこそ、際立って聴こえてくる。
民謡だけだと記号的に“民謡”と捉えて聴いてしまいそうなのですが、そうはならないんですよ。
— 民謡クルセイダーズは今後どんな存在になっていくと思いますか?
— 民謡クルセイダーズはどんな人におすすめですか?
— 民謡クルセイダーズ入門としては、どの曲から聴くのがおすすめですか?
民謡クルセイダーズ【 Hohai Bushi / ホーハイ節 】 Peter Barakan’s LIVE MAGIC!
— 民謡クルセイダーズはラテンだけでなく、レゲエ、クンビアなど、さまざまな音楽ジャンルを取り込んでいますよね。日本各地の民謡を通して、世界のいろんな音楽を知るきっかけにもなるバンドだと感じます。
かつて戦後間もない頃、偉大なる先達…東京キューバンボーイズや
ノーチェクバーナが大志を抱き試みた日本民謡とラテンリズムの融合を、
21世紀再び再生させる「民謡クルセイダーズ」。
東京西部、横田基地のある街、福生在住で米軍ハウス
「バナナハウス」主のギタリスト田中克海が、
モノホンの民謡歌手フレディ塚本と近所の某酒場で意気投合したことをきっかけに、
2012年福生周辺の辺境音楽好きが集まり結成。
70年代以降には福生でよく見られたハウスセッションを続けながら現在に至る。
2015年 7吋シングル「串本節」限定発売。
2016年「バナナハウス」でライブレコーディングされた
オフィシャルブートレグDEMO録音CD-R「民謡しなけりゃ意味ないね ! !
It Don’t MinYo A Thing ( If It Ain’t Got That Bu – shi ) 」を発売。
2017年 Pvine Recordよりファーストアルバム「ECHOES OF JAPAN」発売。
2018年10吋シングル「炭坑節/with Clap! Clap! remix」発売。
2019年UK Mais Um Discosより「ECHOES OF JAPAN」発売。
— みのさんは民謡クルセイダーズをきっかけに民謡をディグし始めたのでしょうか?
そして、いま、そのムーヴメントの先頭に立っているのが民謡クルセイダーズなのだ。
自分の中にある“民謡観”の変化を見つめてほしいですね。
意識はなくてもみんな民謡に対するイメージは持っているはず。
それが民謡クルセイダーズを聴くことで変化していくと思うので、ぜひそれを感じて欲しいですね。
実際、僕はすごく変わりました。
— 最後に民謡クルセイダーズの「ここに注目して聴いてほしい」というポイントがあれば教えてください。
浜野謙太presents「在日ファンク・アワー」予告編
根にもってます / 在日ファンク 浜野謙太
▲浜野謙太2月22日(土)リリースの都はるみトリビュートアルバム『都はるみを好きになった人 ~tribute to HARUMI MIYAKO~』に収録される、民謡クルセイダーズが演奏する「アラ見てたのね」に、浜野謙太(在日ファンク)の参加が決定した。