ジョージア出身のピアニスト、カティア・ブニアティシヴィリさんのリサイタルの動画です。この動画は、2014年3月4日にパリのサル・プレイエルで行われたコンサートの模様を収録したものです。
このリサイタルでは、ブニアティシヴィリさんは、ラヴェルの「夜のガスパール」とムソルグスキーの「展覧会の絵」を演奏しました。
どちらも、ピアノのための難曲であり、彼女の高度な技術と表現力を見せつける作品です。
「夜のガスパール」
は、ラヴェルが1908年に作曲した3つの楽章からなる組曲です。
題名は、フランスの詩人ベルトランの詩集「夜のガスパール」に由来します。
この詩集は、夢と現実の境界を曖昧にした幻想的な世界を描いています。
ラヴェルは、その中の3つの詩を選んで音楽化しました。
それぞれ、「水妖」、「ギベの縄」、「スカルボ」というタイトルがついています。
これらの楽章は、それぞれ異なる雰囲気と技法を持ち、ピアニストに高い演奏力を要求します。
「水妖」は、水の中に住む妖精の姿を描いた楽章で、水の流れや泡の音を模した音符が次々と現れます。
「ギベの縄」は、処刑台に吊るされた死体の姿を描いた楽章で、不気味な鐘の音が反復されます。
「スカルボ」は、夜の闇に潜む小悪魔の姿を描いた楽章で、激しい動きや突然の音量変化があります。
ブニアティシヴィリさんは、これらの楽章を見事に演奏し、聴衆を魅了しました。
「展覧会の絵」
は、ムソルグスキーが1874年に作曲した10の楽章からなる組曲です。
題名は、ムソルグスキーの友人であった画家ハルトマンの死後に開かれた回顧展に由来します。
ムソルグスキーは、その展覧会で見た10枚の絵を音楽にしました。
それぞれ、「プロムナード」、「小人」、「古城」、「プロムナード」、「チュイルリー公園の子供たちの争い」、「牛車」、「プロムナード」、「ひよこの踊り」、「サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ」、「プロムナード」、「リモージュの市場」、「カタコンベ」、「ババ・ヤガの小屋」、「キエフの大門」というタイトルがついています。
これらの楽章は、それぞれ異なる画風や主題を持ち、ムソルグスキーの創造力や個性を表現しています。
「プロムナード」は、展覧会を見て歩くムソルグスキー自身の姿を描いた楽章で、組曲の冒頭と各楽章の間に挿入されます。
ブニアティシヴィリさんは、これらの楽章を力強く演奏し、聴衆を感動させました。
このリサイタルのアンコールでは、ブニアティシヴィリさんは、ヘンデルの「ト短調メヌエット」とショパンの「前奏曲第4番」を演奏しました。
これらの作品は、ラヴェルやムソルグスキーとは対照的に、静かで繊細な雰囲気を持っています。ブニアティシヴィリさんは、これらの作品を優雅に演奏し、聴衆を癒しました。
このように、ブニアティシヴィリさんのリサイタルは、様々な作曲家や作品を取り上げ、彼女の多彩な音楽性を示すものでした。
この動画を見て、あなたも彼女の演奏に魅了されたのではないでしょうか。
もっと詳しく知りたい場合は、こちらの動画をご覧ください。🎹