庄司紗矢香さんは、1983年1月30日に東京都国分寺市に生まれました。
5歳からヴァイオリンを始め、1994年に全日本学生音楽コンクールで第1位を獲得しました。
1995年からイタリアやイスラエルでヴァイオリンを学び、1997年にはリピンスキ・ヴィエニヤフスキ国際コンクール・ジュニア部門で日本人として初めて優勝しました。
1998年からはケルン音楽大学でザハール・ブロンに師事しました。
1999年にはパガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールで史上最年少および日本人として初めて優勝しました。
その後はズービン・メータやユーリ・テミルカーノフなどの名指揮者と共演し、世界各地で高い評価を得ました。
2004年にはドイツ・グラモフォンと専属契約を結び、多くのCDをリリースしました。
2010年には芸術選奨新人賞、2016年には毎日芸術賞を受賞しました。現在はパリを拠点に活動しています 。
使用楽器は、上野製薬株式会社より貸与された1729年製ストラディヴァリウス“レカミエ(Recamier)”です。
私が庄司沙也加さんのライブを見たのは5年ぐらい前のことで、フィラデルヒヤ交響楽団と共演していました。
ロシアで庄司さんが楽団と一緒にリハーサルしていた時、楽団員と指揮者の意見の違いに巻き込まれ、微笑みながら決着を待っている時の庄司さんの可愛さに惹かれファンになりました。
パガニーニ「ヴァイオリン協奏曲を選曲したのはカメラワークの良さに惹かれました。
庄司さんの指の動きを、これほどまでにアップで見せてくれるカメラマンは谷居ません。
全体の画像はボケていますが指の動きだけは鮮明にしつこくねらっています。
パガニーニ「ヴァイオリン協奏曲 第1番」は、19世紀初頭に作曲されたヴァイオリンのための名曲です。
パガニーニは、当時としては驚異的な技巧を持つヴァイオリニストであり、自分の演奏するためにこの曲を書きました。
この曲は、ヴァイオリンの可能性を広げるとともに、聴衆を魅了する効果的な音楽です。
この記事では、パガニーニ「ヴァイオリン協奏曲 第1番」の構成や特徴、演奏上の難しさや魅力について、ヴァイオリニストの庄司紗矢香さんに解説していただきます。
庄司さんは、この曲を得意とする演奏家の一人であり、国内外で多くの賞を受賞しています。
庄司さんの演奏を通して、この曲の深い魅力を理解して下さい。
パガニーニ「ヴァイオリン協奏曲 第1番」/ 庄司紗矢香
タイスの瞑想曲
Meditation from Thaïsは、フランスの作曲家ジュール・マスネが1894年に発表したオペラ「タイス」の中で演奏されるヴァイオリンの独奏曲です。
この曲は、エジプトの砂漠で隠遁生活を送る修道士アタナエルが、美しく魅力的な娼婦タイスにキリスト教への改宗を説く場面で流れます。
タイスはアタナエルに惹かれて修道院に入ることを決めますが、その後彼女は病に倒れて死んでしまいます。
アタナエルはタイスの死に悲しみ、自分の信仰を失ってしまいます。
この曲は、タイスの心の葛藤やアタナエルの情熱を表現するために、美しい旋律と豊かな和声が用いられています。
ヴァイオリンは高音域で歌うように奏され、オーケストラは静かに伴奏します。
曲は三部形式になっており、最初と最後は同じ旋律が繰り返されますが、中間部では変化が加えられます。
この曲は、オペラの中でも特に有名で人気が高く、しばしば単独で演奏されます。
コンサートで、Meditation from Thaïsを演奏しました。
彼女の演奏は、繊細さと力強さを兼ね備えた表現力に富んでおり、聴衆を感動させました。
彼女はこの曲について、
「タイスとアタナエルの愛の物語を想像しながら弾きました。この曲は私にとっても特別な意味があります」と語っています。
Meditation from Thaïs / Sayaka Shoji – December 2021
庄司紗矢香 Ⅰ 16歳のバイオリニスト 前編